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蒼紅の夢小説部屋
2010年08月18日(Wed)
【海のように 3】


「はな!大丈夫だった!?」


次の日の朝、まっさきにあいが話しかけて来てくれた。

「うん。大丈夫だよ。」

私は笑ってみせた。


だって。



言えないから。






昨日の帰り、ヤンキー君は私を心配して家まで送ってくれた。

お父さんとお母さんはビックリしてたけど。

それから自分の部屋でずっと泣いてた。


すごくショックだったから。


でも



♪〜〜♪〜〜




すぐに涙は止んだ。


メールの着信音が響く。


相手は



ヤンキー君。



ずっとずっとメールして、昨日は眠れなかった。


でも幸せだった。


ヤンキー君と


メール出来て。


自然に笑顔になった。



(嬉しかったんだもん)



「ちょっと!はな!」


「ふぇっ!!」

「何ぼーっとしてんのよ。」

「んふふ。ごめん。」

「もぅ。でも、元気そうでよかった。」

「・・・・うん。・・・・」


やっぱり昨日の事を思い出すと胸が痛む。
ズキズキして、張り裂けそう。


(ハァ・・・・・)


心の中でため息をついた時、


「神崎はなってヤツ居るか?」


誰かが私の名前を呼んだ。


「はい。」


返事して振り返ったら


目の前にはヤンキー君が居た。


「ちょっと話がある。」

そう言ってヤンキー君は腕を引っ張った。

「ふぇ!?」


ビックリしたけど、私は必死についていった。




「座れ。」

たどり着いた場所は屋上。

私は指示されたとうり、そこにあったイスに座った。

「で・・・話とは。」


思い切って聞いてみた。


(なんか・・・カッコいいな)


「お前の名前、はなって言うんだな。」

「うん。・・・!そういえばさっき名前呼んでくれたね。」

教室で呼び出された時、たしかに彼は私の名前を呼んだ。

「でも、どうして知ってるの?」

「さぁ、どうしてだろうな。」

「む。イジワルだねぇ。」

ちょっとほっぺたを膨らませてみた。

その時



「誕生日、おめでとう。はな」


かすかに香る花の匂い。


「え・・・・」


目の前には大きな花束。


(そういえば。



今日って・・・)



「はな、お前、今日誕生日だろ?」


はい。と大きな花束を渡された。


「・・・・」


何も言えない。



びっくりしすぎて。



固まってた。




パシャ。


「なっ!・・・・」


カメラのシャッター音にハッとして、気づいたらヤンキー君がケータイのカメラで私を取っていた。

「もーらいっ!」

彼はにぃっと笑った。

「ちょっと!今の消してよぉ!」

ヤンキー君に飛び付いた。

顔と顔が近付く。


「//////」

「//////」


「・・・ゴメン///」


「いや、別に///」


ヤンキー君の顔が見れないくらい恥ずかしかった。

花束をギュっと抱きしめて顔を背けた。


鼻に花束が当たって良い香りがする。

たまにチラッとヤンキー君を見たら


目が合って


ドキドキする・・・




ドクン・・・ドクン・・・



また心臓が悲鳴をあげていた。



でも


昨日とは違う



温かな悲鳴。



(これからどうしようかな・・・)




そう必死に考えた



私とヤンキー君。

14:16
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